サヤ日記

わたしの日常の、なんでもないふつうのこと。でもそれは、誰かにとっての非日常。私が目を向けた、ありがとうの気持ちを分かち合えたら。

こころの旅

ブログ100日への道。66日目。

 

今日は、友人の主催するオンラインで歌をうたう実験第2弾。

 

前回は、雪が舞う日に。

https://makimorimori.hatenablog.com/entry/2020/03/30/114413

 

今日は暖かな日。

いつものメンバーに新しく参加のメンバーがいたことと、

東京では緊急事態宣言が出て、また少し空気感が変わってきています。

 

東京、名古屋、新潟県妙高からメンバーが集いました。

 

始まる5分前に、風が強くなったので、窓を開けて洗濯物を取り込んだ時、

「あ〜だから今夜だけは〜〜〜〜」

と口をついて出てきました。

 

何も歌う歌が浮かんできていなかったのだけど、

今日、歌うべきものがちゃんとやってきてくれた。

昔々、母の合唱の本で、

この歌「心の旅」が出ていて、それをピアノで弾きながら歌ってみた頃がある。

当時、吉田栄作が歌っていたから、知っていたのだ。

 

当時、私はたしか中学生で、

うちには、CDプレイヤーがなかった。

テレビをみる習慣もほとんどなかったから、

歌番組も見ないし、歌謡曲はほとんど知らなかった。

近所の友達が詳しかったから、

よく、教えてもらったけれど、なにしろ再び家で聞くことができないから、

なかなか覚えられなかったのだ。

 

謡曲に飢えていた私は、

かろうじて聞いたことのあった「心の旅」を、

「きっとこれは流行っているのだろう。吉田栄作うたってるし」と思って、

それが楽譜の中から発見して、よし!これを覚えよう、と思った様な気がする。

 

他に、長渕剛の「順子」とか、

♪もしもわたしが家を建てたなら・・ではじまる「あなた」

聞いたことある歌と、

ぎり知っていた長渕剛の名前。きっと流行ってるんだろう、と。

 

こうして、私なりの歌謡曲をなんとなく歌えるようになった持ち歌3曲(笑)

ラインナップが渋すぎる・・・

 

 

それ以来、カラオケでも歌ったことなどなかったのに、

今、こうしてオンラインとはいえ、人前で歌うことになるなんて。

 

一番初めに私は歌いたくなった。

歌詞は一番しか知らなかったから、ネットで歌詞を見ながら。

 

歌い始めて、

だんだんと、悲しみが襲ってきてしまった。

歌いたかったからちょっと我慢したけれど、

放っておいたら、嗚咽をもらしていたかもしれないような感情が、

湧いてきた。

 

すると二番にはいったら、

涙が溢れはじめてしまった。

 

「にぎやかだった街も 今は声を静めて

なにをまっているのか なにをまっているのか

いつもいつの時でも 僕は忘れはしない

愛に終りがあって 心の旅がはじまる」

 

なんだか、コロナウイルスで外出規制がかかるなか、

息を潜めているいまの状況を歌っているみたいで。

 

主語が私なのか、街なのか、空間なのか、愛なのか、

わからないけれど、なんだか胸が張り裂けそうな気持ちになった。

 

そして最後のフレーズは、

私自身に意識が戻ってきた様で、

ギュッとハートを抱きしめた。

泣きたかったんだ。

悲しみたかったんだ。

それを出してあげられてよかったよ。

 

「ああだから今夜だけは 君をだいていたい

ああ明日の今頃は 僕は汽車の中」

 

 

この後につづいていくそれぞれのメンバーの歌も、

本当によかった。

ひとつ歌うごとに、そこから渡されたバトンを誰かがうけとり

歌で繋ぎあっていくような時間。

 

あやふやな曲には、もうひとりの人が教えるように一緒にうたったり、

なんだか笑いがこみ上げる瞬間があり、

ワンフレーズだけ歌いたくなって歌ったり、

そんな風に、ひとつの世界がまあるく紡がれて閉じていった。

 

とても心が癒されて満たされた時間となりました。

 

企画してくれた友達と、ご一緒した皆さんに、

心からの感謝を。

 

ありがとう。